追憶の日常

想い出、過去、記憶

純情

サムから名前を呼ばれてドキッとした。
サムが使わなくなったヘアアクセをくれると言ってくれた。サムの前だと私は純情になる。顔と体が熱くなるのがわかった。
サムは私がおしゃれをするきっかけになればと思ってくれているようだ。「お節介焼いてごめんね」なんて言われたけど「ありがたいです」と返すのが精一杯だった。明日、持ってくるねと約束してくれた。

話し終わってからも顔と体が熱かった。塗ろうと思って手のひらにのせていたハンドクリームが熱で溶けかかってすぐ手に馴染んだ。